こんにちは、ヒロです!
今回の記事では、母が始めた「腹膜透析」の実際について書いてみたいと思います。
「腹膜透析」とは何か?につきましては、初回ブログをご参照くださいませ。
→https://bluemtfs.com/fukumaku-1/
夜間腹膜透析と日中腹膜透析
腹膜透析には大きく分けて2つの方法があります。

◎夜間腹膜透析:夜間、就寝中に機械が自動的に透析を行う。日中は比較的自由。
◎日中腹膜透析:昼間、3~4回 手動で透析液の交換を行う
母の場合は「夜間腹膜透析」を選びました。夜間透析を選んだ理由は、母は脚が不自由でして、自分で透析液の交換作業ができないため、透析は、ボクが全面的にバックアップしないといけないからです。ボクが昼間は仕事で外出していますので、日中に3~4回バッグ交換を行う「日中腹膜透析」は難しい状況にありました。ですので、夜に透析の準備、朝に片づけ作業をする「夜間腹膜透析」を選択したのです。「夜間腹膜透析」は、日中は透析の作業をしなくて済むのです。
こうして母の「夜間腹膜透析」が始まりました。
透析で使用する薬液・物品について
透析液 2種類 ※透析液の成分の違いにより使い分けされます
レギュニール 4.25 腹膜透析液 2000ml × 2袋 ※夜間に活躍
夜間、機械が自動的に、この透析液を出し入れしてくれます。
初回1200ml → 2回目 900ml → 3回目 900ml → 4回目 900ml
合計3900mlの透析液を出し入れします。

夜間の腹膜透析液は「ブドウ糖」だそうです。そのため、母は、夜間の透析中の血糖値が急激に上がってしまいまして、透析前の血糖値測定とインスリン注射の治療が増えてしまいました。これも副作用になるのでしょうか・・・
エクストラニール 腹膜透析液 2000ml × 1袋 ※昼間に活躍
この透析液は、夜間透析の最終として、朝1000ml注入します。(自動)
→ 昼間はお腹に透析液が入った状態。そして、夜の透析開始の最初に排出します。

かぐや
透析液を自動的に出し入れしてくれる機械です。この機械に透析液チューブをセットします。なかなかの重量があります。計っていませんが、7~8kgくらいはあるでしょうか・・・

奥のフタを開けて、モニターを出します。

この「かぐや」は医療機関と無線LANでつながっていて、治療状況が共有されます。
医療機関とつながっているという安心感があります。医療機関へは、月1回通院していますが、医師は、母の腹膜透析の状況が、この通信によってデータを見ることができます。

つなぐ
文字通り、お腹のチューブと透析液とを「つなぐ」機械です。

「つなぐ」ための部材・部品のようなものです。

その他の物品
排液タンク
身体から排出される液をためておく「タンク」です。

このシートを排液タンクの下に敷いて、排液の状況を確認します。排液が透明だと問題なし。排液が濁っていると医療機関へ連絡します。

手指消毒液、ガーゼなど
お腹から出ているチューブを取り扱いますので、頻回に消毒します。
ガーゼは、お腹からのチューブの先端部分を保護し清潔に保ちます。

全部セットしたら、こんな感じです

なんだか、ごちゃっとしていますね・・・。余計なものも映っていますので・・・。
セットする経過をご紹介していませんので、何が何だか分かりにくいですよね・・・
一応、機械のフタを閉めたら、準備完了です。
タイムスケジュール
夜21:00~21:30
- 「かぐや」の電源を入れる。セットアップに少し時間がかかります。
- 透析液の準備。詳細は、また後日ご紹介。少し手作業が必要なんです。
- 「かぐや」が立ち上がったら、透析液のチューブと「かぐやセット」を設置する。
セットが完了したら、「かぐや」が透析液を加温バッグに移したりする作業に時間が必要です。機械が自動で行ってくれるので良いのですが、たまにトラブルが発生します。
トラブル発生時は、24時間対応のコールセンターがあり、丁寧に対応してくださいます。
夜21:30~22:00
- 「つなぐ」を立ち上げて、お腹のチューブと透析液チューブを接続する。
- 母をベッドサイドに起こし、昼間、身体にためていた透析液を排出する。(自動)
- 排出が完了したら、夜間の透析液を注入開始。(自動)
以上で、夜の準備は終了し、後は、機械が自動的にやってくれるので、一安心。。
と、思いきや、慣れるまでは少し大変でした。
翌朝5:00~5:45
- 母をベッドサイドに起こし、最終排液と昼間用の透析液の注入。(自動)
- 「つなぐ」を立ち上げ、お腹のチューブと透析液チューブをセットし、分離する。
- 分離された母のお腹のチューブの先端をガーゼで巻いて保護する。
- 片づけ作業開始 「かぐや」から透析液チューブを取り外し、廃棄する。
- 排液タンクの排液状態を確認し、廃棄(トイレに流す)し、排液タンクを洗浄する。
以上が、おおまかな流れです。
まとめ
今回は「腹膜透析」の実際の流れについて、また、昼間ではなく「夜間腹膜透析」を選択した理由、実際のタイムスケジュールについて、記事を書いてみました。
文字だけで色々と説明されても、よく分かりにくいですよね・・・
実際は、透析だけではなく、その他の不随する介護(血糖値測定、インスリン注射、おむつ交換、摘便などなど・・・)と重なって、一緒に併行して行っています。
ここまで記事を読んでくださって、本当に、ありがとうございます!
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!
